永遠のゼロ

夏休みになり、実家に帰省して遊んでおります。
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会社の役員様の言に曰く、「夏休みに1冊くらいは本を読みましょう」とのことである。
(小学校低学年向けのお言葉のようであるがしょうがない)
で、その役員様の推薦図書を手に取った次第。
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永遠の0 (ゼロ)

永遠の0 (ゼロ)

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 夏休みだし、暑いし、お盆だしスイカもビールもおいしいし、終戦記念日もあるし、
普段縁のない戦争モノのお話でも読みますかというテンションだったが。。
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 のめりこむように読み入ってしまいました。そして涙無しでは読み進められない
内容なのでした。物語は帝国海軍、ゼロ戦、特攻隊がキーワード。
自分の命に変えても日本を守る。。自己犠牲は物語の感動と涙の要素としては
代表格であるが、過去に実際に起こったことなのでリアルさが感情を刺激する。
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 作中、特攻隊に志願した人達への質問で
「これから確実に起こる死をどうやって受け入れたのか?」
というのがある。国を守る、家族を守る、愛する人を守るという気持ちもあるが
簡単に割り切れない死への恐怖が両立する。
結局のところ、この命題ははっきりとした答えに迷う描写がありなんとも哲学的な内容だった。
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 戦争の是非や、軍内部告発的要素や、特攻隊の詳細などの過去の事例を描かれながら
物語が進んでいくので戦争を知らない世代向けの紹介としても読める。
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